こんにちは。フリーランス医のDr.さいとーです。
【医師の家造り】シリーズの今回は「医者が考える高断熱・高気密住宅が必要な理由」です
医師の私がどのような根拠で高気密・高断熱住宅を建てようとしているのか。
家造りをしている方の参考になれば嬉しいです!!
医者が考える高気密・高断熱住宅が必要な理由
寒い家では家族を守れない
世界保健機関(WHO)は断熱性能が低い“寒い家”が健康や精神衛生に有害であるとしています。
つまり、断熱性能が低い家は居住者の健康や精神衛生にを害を及ぼし、呼吸器・循環器疾患や精神疾患の発症や症状の増悪の可能性も示唆しています。
冬に寒い家では特に呼吸器疾患のある高齢者や子供に影響が出やすいと言われています。
屋内での子供の寒さの暴露は喘息のなどの呼吸器疾患に悪影響が示唆されます。
寝室での暴露は、居室での暴露よりも喘息児の肺機能と強い関連を持つことが示唆されています。
日本の住宅の断熱性能は低い
そして、冬の死亡率は当然、寒冷地の国で発生しやすいと想像しがちですが、
実は温暖地の方が高いのです!
それは温暖地域の住宅が十分な断熱気密性能を持っていないことが理由と思われます。
それでは家の寒さは体にどのような影響があるのでしょうか。
ヒートショック
ヒートショックとは、住居内の気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることをいいます。
この血圧の変動により脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などの血管疾患が起こる可能性があります。
特に11-4月の気温の低い時期に脱衣室の気温が低いことで、入浴事故につながるおそれがあり,
消費者省も注意喚起を行っています。
ヒートショックを予防するためには、家族の健康のためにも家の温度を下げないことが重要です。
それでは室温は何℃以上ににするべきでしょうか。
室温は18℃以上
住宅内の特に体温の変化が起こりやすい脱衣所などの温度差を小さくする必要があります。
WHOの推奨する室内の最低温度は18℃です。
住宅内の温度差を小さくするには、住宅の外気の影響を受けにくくする断熱性能が重要です。
断熱性能を示す単位としてUA値[W/(㎡・K)](外皮平均熱貫流率)というものがあり、省エネ基準やZEH基準、HEAT20などの基準を設けています。
基準値が一番厳しく設定しているのは「HEAT20」でG(グレード)1〜3で記されています。
また、縦に長い日本列島を8地域に分けて、それぞれの基準値が表に示されています。
ちなみに私の住んでいる地域は4地域に該当します。
HEAT20のG1-3における暖房期最低室温は10℃〜15℃となっていることがわかります。
それ以上の温度に保つには暖房が必要になるということです。
私としてはHEAT20のG2~3の間、Ua値では0.3未満を目標に家造りをしていきたいと思いました。
参考書籍
脱炭素社会にむけた環境にやさしい家造り
地球温暖化に対し、脱炭素社会への対策は待ったなしです。
環境負荷を極力小さくするよう家に長く住むことが、持続可能な家造りの第一歩だと思います。
CO2排出量を抑制する
まずは断熱性能が高いことで暖房・冷房負荷が少ない家にすることができます。
上記のように高断熱にすると光熱費、つまりCO2排出量を削減することができます。
私の地域は4地域ですので、HEAT20のG2以上で50%以上の暖房削減効果があるようです。
電力を支給自足する
せっかく断熱を強くしても、石炭や天然ガスなどの天然資源を燃やして作る火力発電に頼るようだと不十分だと、私は思っています。
自宅の使用電力は太陽光発電システムを導入して、自宅の消費電力は自宅で生産できる仕組みを作りたいと思っています。
こちらは別記事で詳細にシュミレーションして解説する予定です。
まとめ
最後までお読みいただいてありがとうございます!
高断熱の家造りは家族と環境を守る上でとても重要だと思います。
このブログでは家造りや資産形成に役立つ情報を発信しています。
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以上Dr.さいとーでした!
それではまたお会いしましょう!!
コメント
ブログ読ませてもらいました。とても想いが伝わってくる内容でした。
一点だけ…ご存知であればすいません。
火力発電は現在は石油はほとんど使われておらず、石炭と天然ガスがほとんどを占めています。
細かい点ですいません。
岩本様
コメントとご指摘ありがとうございます。
石炭→天然資源としております。
勉強になりました。ありがとうございます。
Dr.さいとー